2020年 東京オリンピック・パラリンピックに係る救急・災害医療体制を検討する学術連合体(コンソーシアム) 2020年 東京オリンピック・パラリンピックに係る救急・災害医療体制を検討する学術連合体(コンソーシアム)

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私たちは学術団体としての使命を全うすべく、2020年東京オリンピック・パラリンピック(以下東京オリンピック2020)開催中の救急災害医療体制に係る学術連合体(コンソーシアム)を結成致しました。現在の構成団体は、日本救急医学会、日本外傷学会、日本集中治療医学会、日本集団災害医学会、日本中毒学会、日本熱傷学会、日本臨床救急医学会、日本救急看護学会、東京都医師会、日本小児科学会の10団体です。今後は積極的に多くの関連団体に参加を呼び掛けていく予定です。

大規模国際イベントの1つであるオリンピックは、期間中の開催地域の一時的な人口増加に伴う救急需要の増加をもたらし、通常の救急医療システムの運用に大きな負荷を与えます。また、夏季開催のため熱中症などの疾病の増加が懸念され、さらに同イベントの過去の事例や近年の国際情勢を鑑み、低頻度ではあるもののテロによる同時多数傷病者発生のリスクを有しています。このようなリスクを抱えた大イベントにおいては、計画策定開始時点から救急・災害医療対策チームが関係機関と十分な調整を行い、予測できる傷病者への救急医療だけでなく、テロなどを想定した災害医療対策を準備し、訓練を積んで検証しておくことが極めて重要です。このような体制作りを支援するために、私たちは救急医療、災害医療の専門家として学術連合体(コンソーシアム)を結成し、関係諸団体や他学会とも連携を強化し、諸課題に取り組み、積極的に学術的な提言を行っていくことに致しました。そして、本サイトをプラットフォームに位置づけ、この取り組みを社会に広く発信するとともに、今後の関係諸団体や他学会のご協力をお願い申し上げる次第です。

Organization Chart組織図組織図 Organizagion Chart

コンソーシアムの組織図です。クリックで拡大します。

コンソーシアム組織図

Our Members構成団体のご紹介構成団体のご紹介 Our Members

コンソーシアムの各構成団体 代表者からのごあいさつです。

一般社団法人日本救急医学会

代表理事横田 裕行

2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックでは、世界各国から関係者や観客等が多数集まり、テロ対応や多数傷病者発生も想定した開催会場周辺の救急医療体制を早急に整備、構築する必要があります。また、全国各地を訪問する国内外からの観光客への救急医療対応も求められています。このような中、救急医療に関わる8学会(日本救急医学会、日本臨床救急医学会、日本集中治療医学会、日本外傷学会、日本集団災害医学会、日本中毒学会、日本熱傷学会、日本救急看護学会)と東京都医師会からなる会議体、「2020年東京オリンピック・パラリンピックに係る救急・災害医療体制を検討する学術連合体(コンソーシアム)」が組織されました。コンソーシアムは、過去に我が国で開催された伊勢・志摩サミットなど国際会議の経験、リオデジャネイロやロンドンオリンピックでの救急医療体制の情報を収集し、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会時の救急医療体制のモデル案を提示することを大きな目的としています。今後、関係各位の皆様はもちろん、多くの組織のご協力を頂き、作業を進めて参りたいと思います。

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一般社団法人日本外傷学会

代表理事木村 昭夫

一般社団法人日本外傷学会は,外傷学(Traumatology)に関する情報の収集,提供,および交換を行うことによって,外傷学ならびに関連分野の進歩,発展に貢献するとともに,日本国民の生命と健康の保全に寄与することを目的としています。現在,約2300名の医師が学会員として所属し,学術集会や各種委員会の活動を行っております。また,外傷診療におけるリーダーの養成を目指した外傷専門医の資格制度も運営しております。
東京オリンピック開催に伴ってテロの発生が危惧されています。本学会では,本邦で治療経験がほとんど無い銃創・爆傷に対して,これらの診療に精通したドクターで構成される特別委員会を立ち上げ,銃創・爆傷患者に対する診療ガイドラインを,プレホスピタル・インホスピタルに分けて作成し,順次公開していくこととしております。

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一般社団法人日本集中治療医学会

理事長西村 匡司

日本集中治療医学会は集中治療に関わる多職種の専門家団体です。現在の医療で集中治療室は必要不可欠ですが、ベッド数は限られています。多数の傷病者が発生した場合には最寄りの施設だけでは対応できません。今回のコンソーシアムにおいては、特に関東圏の施設を中心に密接な連絡網を確立し、効率よく重症患者の受け入れができるような組織を構築することで貢献したいと考えています。一概に集中治療室といっても特徴があり、対応できる病態や治療手段は異なります。これらのことも含めて、重症の傷病者が最適の治療を受けることができるように、我が国の医療レベルの高さを示せるように取り組みます。

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一般社団法人日本集団災害医学会

代表理事小井土 雄一

日本集団災害医学会(Japanese Association for Disaster Medicine; JADM)は、会員数4,500人を有する日本医学会分科会に加盟する学会です。設立は、まずは日本集団災害医療研究会として1995年5月に旗揚げされ、その後、2000年2月に学会へ昇格しております。災害医学・災害医療に焦点を当てた学術集団で、災害に係わる問題を統括的に解決するべく医療従事者、消防関係者、防災行政関係者、防災研究者など多領域の研究者が集結し、国内はもとより国際災害にも目を向けています。この2020年東京オリンピック・パラリンピックに係るコンソーシアムの中での当学会の役割は、テロ等による多数傷病者対応(病院前・病院内)の体制作りとMass Gathering Medicineとして救護所における診療録の標準化、および患者情報の集計報告システム(東京オリパラ版J-SPEED)の開発です。他学会と協力、連携し、東京オリンピック・パラリンピックだけでなく、Mass Gathering Medicine全体の向上に貢献したいと思います。宜しくお願い致します。

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一般社団法人日本中毒学会

代表理事須﨑 紳一郎

日本中毒学会は臨床急性中毒を扱う本邦唯一の専門学会として1982年に設立され、1,000名の現会員を有します。私どもは自然毒、医薬品、農薬、家庭用・工業製品あるいは化学薬品など、およそ「生体に急性毒性をきたしうる」もの全てを対象とし、その疫学、病態、治療対処、発生抑止・予防などの検討・研究を重ねています。今回、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会を迎えるに際し、日本救急医学会ほか関連学会・組織と緊密な協調を深めつつ、この分野で専門性を発揮することで些かでも社会に貢献できるよう期したいと思います。なお、特に懸念の高まっている化学災害(テロ)対応については、本学会と緊密な関係にある日本中毒情報センター(JPIC)が、これまでの実績を生かして対応に準備段階から主体的に当たって行くこととしています。 (TOPページバナーのベニテングタケ、アカクラゲは日本中毒学会臨床フォトライブラリー所蔵作品より学会の認諾を得て転載)

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一般社団法人日本熱傷学会

代表理事齋藤 大蔵

日本熱傷学会は、1975年に設立され、本邦の熱傷診療と研究をリードしてきた伝統ある学術団体です。近年、本邦においては重症熱傷の患者さんの発生は火に対する危険意識の高まりと社会的啓蒙によって、減少しつつあります。しかしながら、災害あるいはテロ発生時には多数の重症熱傷の被災者が発生するといわれています。2001年の米国同時多発テロ事件では入院症例の三分の一が重症熱傷であったとのことです。本邦では2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、あってはならないテロの万が一の発生に備えなければなりません。日本熱傷学会のコンソーシアムにおける役割は、重症熱傷患者等の多数傷病者発生時における適切な分散搬送であり、この社会的責任を果たすための準備を進めたいと思っております。

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一般社団法人日本臨床救急医学会

代表理事坂本 哲也

日本臨床救急医学会は救急医療に関わる、医師、看護師、救急隊員・救急救命士、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師、ソーシャルワーカーなど、多職種の関係者が会員となっている学術団体です。平成10年に発足し、現在、個人会員数は約3700名で、さらに組織会員として全国の消防本部が参加しています。多職種が協働して、病院前救急医療、チーム医療、各職種の救急認定制度、各種教育コースの策定等の活動を推進するとともに、年に1回の学術集会を開催しています。
本コンソーシアムにおいては、多職種が参画する学術団体である特色を活かし、以下のことに取り組みます。

  • 大会前後に増大する救急医療ニーズを評価し、対応策について提言する。
  • 円滑な救急搬送を行えるよう関係者の教育、体制整備について提言する。
  • 宗教や言語、生活背景の異なる訪日外国人に対し、医療提供の際に生じる問題点を抽出、整理し、解決策を提言する。
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2020年東京オリンピック・パラリンピックに係る
救急災害医療体制検討合同委員会

委員長森村 尚登

各構成団体の当該委員会から選出された委員から成る合同委員会は、本コンソーシアム活動のタスクフォースです。関連団体のそれぞれの専門領域の知見を集積し、具体的に提言をまとめて、マニュアルやセミナーなどを策定してまいります。また関連団体のみならずパブリックコメントの場を設けて広くご意見をいただきながら、多面的に課題を抽出し、より実効性の高い提言の策定を目指します。

期間中の開催地域の一時的な人口増加に伴う救急需要増加を念頭に置き、通常の救急医療システムの効率的運用、競技会場と周辺地域ごとの救急需要増大の程度予測、病院間連携体制の在り方、医療スタッフのための標準的救護マニュアル、病態別診療、同時多数傷病者発生時の地域・医療機関内運用体制、訪日外国人対応、開催中に収集すべき救急災害医療関連情報項目やそのモニタリング方法などについて検討し、順次指針やマニュアルとして提示していく所存です。また他国やWHOとも積極的に情報交換し、次回大会(2024年パリ)に繋げるとともに、今後の本邦における継続的なマスギャザリング医療対応の礎となる活動を目指し、今回の対応をレガシーとして残したいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。